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impulse housing net

UPDATE: '04.01.20

ハウスメーカーとコミュニティー手段としてのHP
 〜 入手した個人情報の扱いには細心の注意が必要だ 〜

 HP(ホームページ)はハウスメーカーの情報発信手段としてスタートしたが、いまではユーザーとのコミュニケーション手段としてのウエイトが高くなっている。いわゆる電子カタログレベルのHPが氾濫し、これだけでは競合他社との差別化が難しくなったからである。それでも、電子カタログが住宅市場に与えた影響力は大きく、それまでの情報発信の主戦場であった住宅総合展示場への来場者を激減させた。

 電子カタログに次いで各社力を入れているのがユーザーとのコミュニケーションであり、企業とユーザーの交流をHPを通じて実現させようというものである。
 その目的は親しみのある企業イメージの浸透とあらゆる角度から営業情報を入手することにある。また、OB客と末永い交流を保つことで、リフォームや建て替え需要の開拓に結びつけたいという期待もある。

 コミュニケーションを取るためのコンテンツとしては、主婦層に焦点をあてた日頃の暮らしに関するものが圧倒的に多い。ちなみに、20代、30代の主婦を中心にインターネットを日頃から活用している人が急速に増えている。

 化学品メーカーの株式会社クラレ(本社:大阪市)による、関東・関西に住む家庭の主婦500名を対象にした「家庭の情報化」についてのアンケート調査(2000年8月)によると、大都市の家庭では6割強がパソコンを所有。ほとんど(62. 0%)の主婦が自宅のパソコンは「自分の使えるパソコン」であると回答している。

 インターネットで入手している(したい)情報のベスト3は、レジャー情報(50.5%)、趣味(49.3%)、料理(45.3%)。ネット活用の効用として、視野が拡大(58.8%)、知識が増える(56.5%)、話題が豊富になる(46.2%)を多くの主婦があげている。

 こうした背景を反映してか、ハウスメーカーのHPも暮らしに関する知識や話題を分かりやすくイラストや写真を多用したコンテンツづくりがなされている。
なかでも、パナホームのHPはユーザービリティーを重視したつくりになっているので、このHPを参考にコンテンツの中身をみていこう。

◎役立つ暮らし情報が充実している

 「家づくり情報」でネットマガジンを掲載しており、これはアナログ情報誌「すまいとくらし」のWeb版で、「都市のエコライフを提案」「ワンフロアーで悠々自適。熟年夫婦の夢に応える平屋の住まい」といった特集が組まれている。 住まい方のトレンドを解説したもので視野が広がる。

 「くらしの情報」では、専門家によるコラムとイラストで構成されたガーデニングのアドバイス、料理研究家によるレシピ、住まいのお手入れテクニックなどが掲載されている。ガーデニングの専門家も料理研究家も女性で主婦の感性に合わせた内容になっている。

 「エンターテイメント」はインターネットの特性を引き出した企画といえ、グリーティングカードサービスがおもしろい。フラッシュによるアニメーションが施された数種類のカードが用意されており、このカードにメッセージを添えて、友人などにその場でメールできる。

 @カード選択Aタイトル選択(How are you?、Hello、Happy Birthdayなど) Bメッセージ入力(150文字)C送り先入力(送り先の名前とメールアドレス、同時に5人まで遅れる)Dあなたのお名前入力(送信者の名前とメールアドレス)Eカードを送る日付設定F出来上がりカードの確認G送信――という手順で簡単にアニメーション入りのきれいなグリーティングカードが送れるというわけだ。

 技術的には特別珍しいものではないが、名前とメールアドレスが入手できるので、後々営業情報として活用できるという点では有効な手段といえる。
 このほか、スクリーンセーバー、壁紙、テレビCM&CMソングもダウンロードできる。こうした仕掛けは今のところパナホームだけで他社のHPでは見かけない。

 パナホーム以外のハウスメーカーのHPであるが、暮らしや住まいのメンテナンスに関する情報については、表現方法は違うものの内容的にはほぼ同様といえる。そこで、目に付いた部分について触れておくと、積水ハウスは携帯電話サイトを開設している。また、OB客を対象とした「Netオーナーズクラブ」は「60種類1000ページのコンテンツ」と膨大な情報が詰まっている。また、メールマガジンを発行して新着情報の案内もしている。なかでもおもしろそうなのが「ペット自慢」というコーナーで、文字どおりOB客同士がペットを自慢する掲示板機能が設定されているようだ。

 掲示板機能は他社のHPでもけっこう設定されているが、そのほとんどが“住宅相談”的なものが多く、あまり活発な交流がみられない。それは、相談事がケースバイケースで掲示板の機能では対応しきれないことと、ともすると苦情の方が多くなることもあるからだろう。

 その点、ペットの話題であれば、ユーザー同士が楽しく交流できるし、HPへのアクセス数をあげるにも一役買うことになるだろう。
 大和ハウスは「ダイワファミリー倶楽部」でOB客とのコミュニケーションを取っているが、「エコロジー環境だより」がなかなか渋い。@環境問題の全体像(グローバル編)A環境問題の全体像(地域編)BゴミとリサイクルC地球温暖化とエコライフD新エネルギーE水問題(前編)Fレッドデータアニマルズを知っていますかG楽しくできる、エコ・クッキング!――は、内容も充実しており読み物としても十分通用する力作である。

◎個人情報の扱いをHP上で明確に

 以上、一部のHPしか紹介できなかったが、ハウスメーカーは最終的に営業情報を求めているとはいえ、社会的な企業姿勢のアピールとユーザーとのコミュニケーションを重視したHPに力を入れている。

 そこで、重要になるのはユーザーの個人情報を入手した場合の扱いの問題である。最近は個人情報の保護に多くの人が敏感になっているので、プライバシーポリシーをHP上で明確にしておくべきである。

 ほとんどのメーカーが「法律に基づき開示が義務づけられている等の特段の事情がない限り、お客さまの承諾なく、目的外利用及び第三者に開示・提供することはありません」としているが、パナホームはより具体的に個人情報の扱いに触れており好感が持てる。その一部を紹介しておこう。

◇個人情報の利用
@収集目的の達成に必要な範囲内で、お客さまの権利を損なわないように十分な配慮の上、個人情報を利用します。
Aよりご満足いただける情報やサービス等をお客さまに提供するため、パナホームグループ内において個人情報を共同利用することがあります。
B個人情報をご提供いただいたお客さまに対し、ホームページや商品・サービスに関する情報を送らせていただく場合があります。そのメール配信に対して停止・変更等をご希望される場合には、必要な措置を講じます。

◇個人情報の第三者への開示や提供
 個人情報は、以下のいずれかに該当する場合を除いて、いかなる第三者にも開示・提供いたしません。 @お客さまの同意がある場合。 Aお客さま個人を識別することができない状態で開示する場合。 B業務を円滑に進める等の理由で外部業者に取り扱いを委託する場合。 (この場合には、十分な保護水準を備えている委託先を選定し、契約による義務づけ等の方法により、適切な管理を実施します)
Cお問合せ内容が、パナホームグループの関係会社から回答させていただくことが適切と判断される場合。 D有料サービスのご利用や商品のご注文等で決済が必要な場合。 (この場合には、金融機関等との間で個人情報を交換することがあります) E法令等により開示を要求された場合
 こうした企業姿勢はユーザーとの信頼関係を築いていく上で有効に働くだろう。