リフォームがサービス業として定着していくために・・・
〜ユーザーとのコミュニケーションが“提案力”強化に繋がる〜
◎企画や設計にお金を払ってもらえる展開
最近のリフォーム事情を見渡すと「リフォームはもはや建設業の範疇で捉えるのではなく、サービス業
として取り組んでいくべきだ」という認識が住宅業界で高まっている。
リフォーム専業企業や工務店の多くは「そのとおりだ」「そうした時代に入っ
ている」と、答える人がほとんどである。だが、一方でサービス業として、ユー
ザーに向けてどのような具体的アプローチをしていくかについては、確たる方策
が見つけられないという意見もある。
その要因のひとつは、ユーザーがまだリフォームをサービス業として認知して いない点をあげることができる。かつて、宅配便や引越、ピアノ運送などは運送 業の範疇であったが、いまでは専業化しており、“運送屋さん”に頼むといった 認識で捉えているユーザーはいない。暮らしを便利にしてくれるサービス業だと 思っているからだ。
暮らしを豊かに、安心できるものにしてくれるサービスがリフォームである。 と、ユーザーが認識するまでには、まだ時間がかかるだろう。リフォームは宅配 便や引越のように単純ではないし、金額も大きく、複雑な作業が伴うからである。
また、暮らしづくりの提案やノウハウがリフォーム業者サイドに充分に蓄積さ
れていない。リフォームのテレビ番組が増えて、人気も高いようだ。これら番組
のビフォア、アフターの演出にユーザーが憧れを見いだしているのは、まだまだ
現実が遅れているからといえる。
リフォーム業者の多くは、リフォーム市場の拡大に寄与するとしてテレビ番組
を歓迎している。が、「あれと同じにして欲しい」というユーザーの要望に戸惑
いもみせている。
建築条件が異なると「あれと同じ」にならないことは明白であるが「そこを創
意工夫でうまくやるのがプロじゃないの」と切り替えされる。この段階で業者側
が考えることは、まず施工費の問題で「相当高いものになるが、いいですか」と
いった返事をしてしまう。(テレビ番組で提示されている施工費は、異常に安い
とどの業者も口を揃えている)。
ここで、業者サイドは建設業であることを一旦忘れて、サービス業として説得
力のある新たな暮らしづくりを提案できるなら、その後の展開は大きく変わるだ
ろう。
業者サイドの“提案力”がユーザーの要望に応えるにはまだ不十分である。が、 提案力をウリに業績を伸ばしている業者が増えてきたことは確かだ。提案力を自 負する業者は「従来型の営繕に付加価値をプラスしていくリフォームの時代は終 わった」と指摘する。
「これからは、ユーザーの要望を満たす企画や設計にお金を払ってもらえる展
開をしていかなければならない。従来型では競合他社との価格競争に巻き込まれ、
やっていけなくなる」と、いうのがその理由である。
この問題を克服するために、積極的に取り組んでいるのがセミナーや勉強会の
開催である。ユーザーを対象とした「暮らしづくり教室」が目立つようになり、
参加者からの反応もいいようだ。
セミナーのテーマに困ることはない、ハード面では地震対策、防犯対策が受け ているし、ソフト面ではスローライフ、自然素材などである。定期的に開催する ことで、ファンが増えていく。ひいては、参加者が見込み客に変わり、受注に結 びついていくというわけだ。
ユーザーとのコミュニケーションを大切にすることは、リフォームニーズを肌
で把握し、何を提案すれば満足してもらえるか、施工費だけでなく企画にもお金
を払ってもらえるか、などの情報を得ることである。
建設業からサービス業へ移行していくには、コミュニケーションがカギになる。
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